宝船 – 2010
島に住む方達にとって当たり前に使われている船。まるで自転車の様に扱い、おばあさんが車の車庫入れのごとく船を操る。この土地を訪れた旅人は、この日常に驚きと憧れを覚える。船によって日常を送る土地の人々と、船によってやってきた旅人達に非日常的な船を体感し、様々な価値を持った状態でそれぞれの瀬戸内の風景を感じてもらいたい。 すでに使われなくなった船を、使用されなくなった漁業用具や廃棄される貝殻など海にまつわる特徴的なゴミなどを集め、船内に装飾し黄金に塗装。作品化し、船を生き返らせる。圧迫感のある船内と、開放感のある船外との違和感を感じつつ、これまで仕事として航海を重ねて来た船から緩やかな時間の中で海を眺めたり、宴会を行う施設として蘇らせた。
瀬戸内国際芸術祭
香川県小豆島
インスタレーション